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ゲヘヘのchika郎、笑かしなやもう 2

チカオアーカイブ 過去にご馳走様して来た映画・ドラマ・本への感謝の念を込めて

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「独白するユニバーサル横メルカトル」 平山夢明

 chikaが中学生になりたての頃に、仲間内で残酷ものブームってゆーのがあって、(その頃のchikaのお友達ってオタク坊やばっかだから)「本当は怖い」系の話で盛り上がって次に残酷処刑の本やら秘密ビデオの貸し回しだとか・・やってましたね。
 その中で一番印象に残ってて思わずオナニーしちゃったのが、一番マニアックな友人から回ってきた秘密ビデオ。
 秘密って、、まあ単純に、親に黙ってレンタルした成人向けビデオを友人がダビングしたやつなんだけどね(笑)。
 タイトルは今でも鮮明に覚えてて、「ギニーピッグ4 ピーターの悪魔の女医さん」ってゆーやつ。
 1989年連続幼女誘拐で逮捕された宮崎勤がこのビデオシリーズを所有していたことから、猟奇殺人者に影響を与えたビデオとして、槍玉に上げられた奴です。その結果、ギニー・ピッグ・シリーズは暫く発禁処分くらってたんです。

 「ピーターの悪魔の女医さん」の内容って、お察しの通りあのピーターさんが変態女医を演じるグログロビデオなんだけど、友人達の中ではピーターがどうのってユー事じゃなくって「昔一世を風靡した(ギニーピッグ)シリーズを俺は全部そろえているんだぜ。」みたいなノリだったんですね。
 で密かに心に病を持ったchikaだけが、そーゆー部分からかけ離れた所でこのビデオを楽しんでいたわけです。
 特にピーターが黒のラバーワンピースを着てつけ爪に仕込まれたメスで血まみれになりながら男の皮膚を剥がしていくシーンは何度も何度も見ましたよ。
 身体にピッタリしたラバーのせいでピーターの胸の盛り上がりがパッドだって判って余計に興奮しちゃって、、、あのヘヤースタイルいいなぁ、ウィッグ?ああ、、あのドレスの股間部分のラバーの下には僕と同じおちんちんがあるんだぁ。
 おちんちんも、おちんちんがこすれてるゴムの裏地も舐めてみたいよー、、僕もあんなラバー着たい。あんなウィッグ欲しい!僕も早くピーターみたいになりたい!!とか妄想が膨らんでそりゃもう大変でした(笑)。
 で、この秘密ビデオを返すとき「でどうやった?」と問う友人に対して「(マンホールの中の人魚)の方が好きやな。やっぱし日野日出志は凄いやん。」とか逃げを打ったりして(笑)。
 こういった類のビデオや小説には、極端な人体破壊や変形が登場するんですが、今思うと、グロに惹かれる自分の意識下では、ピーターは男の身体を破壊され、女(とゆーよりオンナに模した生き物)に変形された存在だったりして。
 少なくとも自分の変身のベースには「性同一性障害」みたいな傾向より、はるかにこー言った願望とゆーか、衝動に身をゆだねている部分があったのかなぁと分析しちゃったりします。

・・・前置きがかなり長かったみたいですね。それでは早速、この短編集の中では違う意味で面白かった「すさまじき熱帯」の感想から。

 もっとも違う面白さと言っても「すさまじき熱帯」も他の短編以上に充分グロで、ここで言いたいのはこの短編にプラスアルファされてる「筒井康隆流のドライブ感」なんですね。
 主人公達が訪れる熱帯の現地語を、耳解釈でやると訳の分からない日本語になって、それを意識的に作者が多用するので、読者の方は、音楽的な不思議な感覚が発生するわけです。
 もちろんその音楽はクラッシックではない(笑)、多分、下手くそな素人の田舎ラップ。ストーリーは多くの方が仰るように『地獄の黙示録』が下敷き、でも主人公の父、ドブロクが王国に潜り込んだ後半、chika的変貌を遂げるのは作者の悪趣味なお遊び(笑)。
 とにかく印象に残るのはありとあらゆるモノがカタストロフィに向かって騒々しくグロテスクに疾走していく世界と、それを唖然と見つめるしかない私(読者)という緊張関係が、見事にこの一編では下手くそな田舎ラップのリズムと共に確保されているという点です。
 読者に「これは小説の作り事の世界で、本当の私は安全な世界に生きている」みたいな気持ちが生まれる隙も許さず、不条理に埋め尽くされた因果と共に、呆れる程のスピードで世界は腐り自らを破壊していく様を見せつけていくこの筆力。
 自分は絶対に傍観者である筈なんだけど、いつかこの不条理な破壊世界の生け贄になってしまうのではないかという不安さえ感じさせてくれます。

 その他、個人的に気に入ってしまったのが「怪物のような顔の女と溶けた時計のような頭の男」。この短編は、平山夢明のある意味、潔い鬼畜世界にSMの哲学的転倒を持ち込んだ一編。
 とある女(ココ)の始末を請け負ったサイコな男が、彼女に凌遅処死を施すんだけど、いつもならギャアギャアと凄慘な悲鳴をあげる相手が、この女の場合、妙にアッサリしてて、件の拷問師はすっかりペースを乱されてしまう。
 でも、どうにかしてココをメタメタにしてやろうと次第に拷問をエスカレートさせていく拷問師なんだけど、彼がもがけばもがくほど「場」の主導権はココの方が握っちゃうわけ。
 足の指を全部切り落とされて代わりに5寸釘を打ち込まれそれを足の爪代わりにされるような状況の中で、ココが拷問師を追い詰めていくのは何故か?
 まあ「サドだけどマゾ、マゾだけどサドなSM女王様chika」みたいなSMの転倒が、彼らの間に拷問を通じて繰り広げられるわけですね。
 でもこーゆー話って鬼畜の所作に女性が絡んでくるから単にグログロにならなくてすむわけで、それを思うと「女性の生理」ってすっごく羨ましいなぁと思いましたね、、。
 なんたって幾ら頑張っても男の血には、「命」と深い部分で繋がっていくイメージがなくて結局、戦争とかの単純な暴力や消費しかないって感じだから。







関連 映像作品




「いま、殺りにゆきます」

製作年:     2012年
製作国:     日本
収録時間:     86分
出演者:     森田涼花 桃瀬美咲 肘井美佳 菅野麻由
監督:     千葉誠治
脚本:     千葉誠治
原作:     平山夢明


ホームレスから詩集を買った女子高生の奈緒。以来、そのホームレスが詩集を売る場所が、日を追うごとに彼女の自宅に近づいてくるようになり…。ほか、都会の美少女とたちに襲いかかる日常の恐怖を描いた全5編オムニバス・ホラー。


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チャッピー

この映画、日本での劇場公開時に「あるシーン」がカットされてるって映画ファンが怒り出して大騒ぎになってました。
 「表現の自由だ!不当弾圧だ!」見たいな感じのノリでしたが、実際は一つの映画でも今は視聴に様々な視聴アプローチがあるので「その場面が未来永劫絶対に見ることが出来ない」なんて事はありません。だから意地悪に、しかも社会への批判感覚なしに言うと「見ようと思えば見れる」んです。
 それに当のニール・ブロムカンプ監督も日本業界の所業について激しく抗議したって話も聞こえてこず、まあその程度の話題でした。
 でカットされたシーンっていうのは、この映画の主人公ロボットであるチャッピーのライバルロボット(そんな単純じゃないですが)が、チャッピーの義理のオジサン・「アメリカ」の胴体を真っ二つにジョッキンした挙げ句、その上半身を壁に向かって蹴りつけるという、短いけれど、それなりにドキンとさせられる場面です。
 理屈的には、このシーンがカットされる事によって、この映画の大きなテーマである人工知能や「人間とは何なのか」という命題の内「残虐性と人間性の関係」なんかへの訴求力が低下する!断じて許さん!みたいな感じですかね。
 chika的にはこの騒ぎ、あまりピンと来てませんでした。
 正直あのシーンあった方が良いに決まってるけど、でもカットしちゃったから作品がグダグダになったかと思うとそうでもないような気がするし、まあ日本で映画かけて興行する人達のセンスって、その商業的な部分も含めて、あまりスマートじゃないなとは思うんですが。

 それと一番、大きいのはニール・ブロムカンプ監督って実はそんなに社会派な監督じゃないような気がするんですよね。
 「第9地区」とか、この作品とか見てると、「表面は1級の娯楽作品だけれど、そこにはしっかりした現実社会批判がある」みたいな部分ね、それは確かな事なんだけど、chikaはそればっかりじゃないだろって思うんですよね。
 一言で言い表すと「異形への憧れ、異形への変容願望」、それがニール・ブロムカンプ監督作品の核になっていると思うんですよ。
 「第9地区」の場合は、MNUの職員であるヴィカスのエビ人間化が顕著にそれを表しているし、「エリジウム」では主人公のマックスが強化外骨格を神経系と直結する手術を受けたりする。
「チャッピー」の場合は、最後の最後になってディオン・ウィルソンがロボットに転生、で、締めくくりがチャッピーのママこと、既に死亡したヨーランディを再生させる為のロボットボディを作るシーンで終了。
 「チャッピー」を途中まで見てると「今回のニール・ブロムカンプ監督って、凄くまともなアプローチで人工知能の問題とか、人間の犯罪とか残虐性の問題を描いてるなぁ、チャッピーも可愛らしく描けてるし」みたいな感じなのに、最後にはディオン・ウィルソンが瀕死の重傷になって、ちゃっかりチャッピーに強制逆フランケンシュタイン施術されちゃうし、えーっ、なんでわざわざこんな展開にしなくちゃなんないの!自分で脚本書いてるんだから他に幾らでも違う展開方法あるでしょ!って感じなんですよね。
 それにロボットにされて生き返ったディオン・ウィルソンなんかもその事に全然ショック受けてなくて、その後もスッゴク通常運転してるわけ、いくら人工知能作りのプロだからってそれはないでしょ(笑)。
 つまりニール・ブロムカンプ監督はこういうのを映画で撮りたいんですよ。
 それが思想的に見るとどういうことを表しているのか?とか考えると凄く面白いんですけどね。
 取りあえず今回、ニール・ブロムカンプ監督の作品表現の根本テーマは「異形への憧れ、異形への変容願望」であるというchika流定義で締めくくって置くことに。では。


チャッピー アンレイテッド・バージョン

チャッピー アンレイテッド・バージョン

ラブ&ピース

近々の日本映画で記憶に残っているのは園子温監督の「ラブ&ピース」かな。
 いや、作品そのものが何とかという評価上の話じゃなくって、「ああこれって和製ティム・バートンじゃんか!ついに日本の映画界にもこんな味わいが出せる監督が出現したんだぁ!」って驚きが強烈だったんだよね。
 最近の園子温監督って、作り出す作品の振り幅が、chikaが敬愛するオジサン、いや三池崇史監督みたいにハチャメチャになって来てるので、今度は何がガラガラポンするか楽しみにしてたんだけど、何と飛び出して来たのが「ラブ&ピース」!
 しかし「新宿スワン」路線なんかだと、ある程度狙った客層を商業的にゲット出来るんだろうけど「ラブ&ピース」は、、、 長谷川博己とか麻生久美子とか西田敏行のネームバリューがなけりゃ、幾ら監督初の「特撮作品」だって、集客率少ないよなぁ、、。
 それにあのテーマ自体がさ(笑)。
 でも好きだよ、和製ティム・バートン風味!!

ラブ&ピース ラブ&ピース

佐々木譲サスペンス 警視庁特命刑事☆二人

TV TOKYOの水曜ミステリー9「佐々木譲サスペンス 警視庁特命刑事☆二人」が結構面白かった。
 原作がいいってゆーのもあるし、ある種、今旬の人でもある松重豊が主演を張ってるのも良い。 でも最大の見所は主人公のバディである警視庁捜査一課・朝香千津子を演じた山本未來じゃないかな。
 熟れすぎた人妻、、ってかシングルマザーの色気が、ちょっと崩れかけた体形から滴り落ちながらも、やる事はばっちり刑事みたいなネ。
 そうなんだよ、良く見ると、劇中の松重豊って怖い顔してドリップコーヒーいれてるだけなんだよ(笑)。



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